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第5話 南アフリカの闇  -Townshipとロベン島-

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昨日は南アフリカの誇れる場所を訪れた。

ケープタウン2日目。

南アフリカについ20数年前まで存在していたアパルトヘイト政策。

その名残、いわゆる南アフリカ・闇の部分を見学させてもらった。

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前回までの話はこちらから ⇒ 第4話 ついに到達!喜望峰!!

 

アパルトヘイト政策とは何ぞやという方は、Wikipediaでどうぞ

 

南アフリカは少し前まで白人による黒人差別を国家的政策でやっていた。世界中からの反発もあり、今ではその政策自体は撤廃されたけど、黒人隔離地域は残っている。

 

ケープタウンの人口が約300万と言われているのに対し、ケープタウン周辺の隔離地域には約350万人の黒人が住んでいるという。 みんな戸籍すら無いらしい・・・

 

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まずはDistrict Six Museumへ。 ⇒http://www.districtsix.co.za/

 

ここはアパルトヘイト政策時代の物や写真が展示されている。

椅子でさえ、白人以外は座れなかった。 バスの入り口も別。日本に住んでいると想像すらできないことだけど、これ実際の話。

ちなみに、日本人も差別対象で白人と同じようには過ごせなかったみたい。

 

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Museumで歴史を学んだ後は、車でランガの隔離地区へ移動。

ガイドより”むやみに話しかけないで。指定した場所以外ではカメラを出さないで”との注意事項が。 車内に軽い緊張が走る。

 

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一口に隔離地域と言っても、その中である程度お金を稼げた人とそうでない人では 住んでいる地域が違う。 最貧の人々はトタンを重ねて作る、いわゆるバラック小屋の様相の家に住んでいる。 家賃はない。

 

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中流になると家が丈夫になる。 といっても、1家族で1つのベッド(1つの部屋)で生活していて、写真で見る1棟には大体3家族が住んでいる とのことだった。

 

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あまりにも自分が住んでいる環境と差がありすぎると、映画のセットのように 思えてきてしまう。

 

上流になると自分の家を持ち、塀はもちろんのこと、すべての窓に鉄格子を はめ、防犯対策をしていた。  家を持つようになっても、隔離地域からは出ていかない。

 

それが、この国が持つ一番の闇の部分だと感じた。政策は終わっても、人々の気持ちは何も変わっていない。

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途中、家と家の間に子供が見えたので、そこに立ち寄ってもらった。

この地域ではシングルマザーが多く、日中は職業訓練所のようなもの に出かけてしまう為、この手の青空学級が多かった。

 

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突然わけのわからない外国人が現れると、みんな大興奮。

デジカメで写真を撮って、それを見せてあげると”僕も~、私も~”と近寄ってくる。

 

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ガイドの説明だと、ここの半数以上はエイズに感染しているとのこと。

タウンシップの貧困層はお金がかかるので病院で治療を受けることもなく、 感染が拡大しているとのことだった。

 

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どんな背景があるにしろ、子供はやっぱりかわいい。  

 

この後、実際に職業訓練所を見て回りタウンシップの現状を垣間見た。

 

半日で日本円にして5000円弱とけっして安くはないTourだが、ケープタウンを 訪れる機会があったらぜひ行ってほしい。   「百聞は一見にしかず」

 

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午後はケープタウンの沖合に浮かぶロベン島へ。

これぞ正真正銘のケープタウンの闇。負の遺産として、世界遺産にも登録されている。

アパルトヘイトを撤廃させたネルソン・マンデラ前大統領が、政治犯として27年間収監されていた場所。

 

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ロベン島の説明はここ。 ネルソン・マンデラの説明はここでどうぞ。

 

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高い看守棟があり、島の周りは激しい海流があり、脱獄は難しかったようだ。

 

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マンデラが収監されていた部屋はとても狭い。 「刑務所では、時間と向き合うことになる。これほど恐ろしいことはない」とのこと。

生きる上で平等に与えられた時間を、精一杯過ごすことが大事なんだと実感する。

 

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日中は採石場で石の切り出しという重労働をしながら、マンデラは挫けることなく 自分の考えを周りに伝えた。

 

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今となっては誰もが通れる軽い壁だけど、一昔前はとても重厚な壁・・・

マンデラはこの門をどんな気持ちで通過したのか・・・

自らの人種・国・生きる時代は選べないけど、それに不具合があって是正しよう という強い信念・・・

27年間、あの部屋と石切り場の往復しかしない中で、それでも持ち続ける信念・・・  

 

なんてことを考えながら、夜は飲んでましたとさ。  次は南アフリカ最終章。

続く・・・

 

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